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ポリフェノールの雑記ブログ🖋

日本の調理師として見たアジアのB級グルメや景色などを楽しくご紹介!趣味の雑記ブログをよろしくお願いしますd( ̄  ̄)

ホーチミンに行くならベンタイン市場は必見!超絶に商売上手な売り子だらけ!! ベトナム旅行 

ベトナム最大のベンタイン市場

  

 ベトナム旅行に行くならホーチミンのペンタン市場は必見です

 

ホーチミン市内の中心部近くになんでもマーケットベンタイン市場があり、旅行者は必見!!とのことだったので、見学も兼ねて買い物してきました。

 

 

扱っているものは、覚えているだけでも《食料品、果物、野菜、飲料、服、鞄、靴、時計、帽子、お土産、工芸品、その他いろいろ…》特に衣料品とお土産はかなりの量と種類があります。バンコクのチャトチャック市場と比べると規模は数分の1でやや小さめですが、ベトナム国内では最大級でなかなかの品揃えです。

ホーチミン最大のマーケット、ペンタイン市場

 雑貨類も多いですよね。

ベンタイン市場については日本でもガイドブックやネット検索で下調べできるので、ここではなるべく本屋さんのガイドブックに載っていない情報や微妙に違ったなと自分なりに感じたこと、肌で感じた裏事情的な部分を中心に書いてみます。
  

 

ベンタイン市場への行き方、帰り方

少し長くなるので、行き方がお分かりになる方は下の見出しに飛ばしてください_(:3」∠)_

ホーチミン市内中心部に宿泊している場合

まず行き方ですが、市内の中心部に泊まっていれば、30〜40分くらいで歩いて行ける距離なので猛暑や雨など悪天候でなければ街角見学も兼ねて徒歩で行くのもいいと思います。途中いろんなお店を見ることができますよ(^_^)

 

 例えばこんな楽器屋さんもあります。
 

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ただし、横断歩道などがない交差点が多いので道を歩く時や渡る時はくれぐれも注意して下さい。
 
もし、市場までの距離や所要時間が分からなくて不安ならば、グーグルマップの徒歩モードで検索してあらかじめ方角や時間を頭に入れておくと良いでしょう。
 
注意点が一つ。観光案内所と、ホテルのお兄さんに出発地点からの所要時間を聞きましたが(大事なことを聞く場合は2カ所以上で同じように聞くといいです)、両方とも徒歩20分と言っていて、グーグルマップでも同じくらいの時間でした。ただ、これは現地のベトナム人が普通に歩いた場合の時間であって、日本人や観光客が歩いて向かう場合、もっと時間を見積もっておいた方が良いでしょう。歩道のあちこちが陥没していたり、大量のバイクが歩道にあふれて車道を歩かなければならなかったりで、真っ直ぐ歩くのが不可能なんです…。また、行く途中気になる店を発見してちょっとのぞいているだけでも時間がかかるので、所要時間は大目に考えておいてください。
 

ホーチミン郊外に泊まっている場合、方向感覚に自信がない場合

タクシーがおススメです。というかバスはハードルが高いので他に手段がありません(T . T)  ベンタインマーケットと言えば誰でも分かるので、タクシーをひろって行き先を告げてください。
 
超注意点!! 悪いことは言いません。外国人観光客の多い繁華街の道端に泊まって客引きをしているタクシーや、銀色の無地のタクシーなどは絶対に乗らないでください。メーターではなく価格交渉制のタクシーは、目的地に到着して交渉時と異なる金額を請求する場合がありますし、メータータクシーの場合も大手のタクシーではなく個人タクシーの場合はメーターをカラクしていたり、目的地に到着したらメーターを消して法外な金額を要求してくるケースがあるからです。ネットでも、ブログなどで親切に比較的トラブルの少ないタクシー会社が紹介されていろのでそれを利用されるように強くお勧めします。
 
外国での鉄則:タクシーや商店、飲食店の呼び子などがしつこく強引な客引きする場合、それは普通以上に儲けを出せるとからと見込んでいるからであって、普通に商売をしているまじめな人はたいてい無口でおとなしいです。(これはペンタン市場でも当てはまります)
 

安全なタクシーの乗り方。

【ホテルから乗る】まず、なるだけ高級なホテルを探してロビーに堂々と入ってください。ベルボーイに軽く挨拶してもいいでしょう。その後休憩も兼ねてロビーでちょっと一休みするのもいいですね、涼しいですしw  
泊まってないのに入ってもいいのかとためらうかもしれませんが、ロビーまでは通常は基本的に出入り自由ですし、日本人はお金持ちだと誰でも知っているので叱られることはほぼないと思います。
それに高そうなカメラを持参していたり、革靴を履いていればなおのこと一目置かれます。
ただ、こちらから『泊まってないんですが、入ってもいいですか??』なんて聞くと断られてしまうかもしれません。おどおどせずに、さも忘れ物を取りに来たとか、ここに泊まっている日本人の友人に会いに来たというような顔で堂々と入ればたいてい大丈夫です。
そして、ロビーから出るとそれなりのホテルであればポーターなどが待機しているので行き先を告げてタクシーを依頼します。乗る前にポーターが先ほど伝えた行き先をドライバーに言ってくれるので、運転手さんが英語ができなくても大丈夫です。また、ホテル側は変なタクシーが来ないようにしていますし、万一に備えてナンバーを控えたりもしていますので、絶対とは言えませんが比較的安全な乗り方だと思います。
 
 【人混みからしばらく歩いて、走っているタクシーを停める】ただし、注意点あり
これもよくやる方法です。道端に泊まって客引きをしていたり、繁華街の路上に停めて待っているのには絶対に乗らず、面倒ですが数分歩いてタクシーが停車しやすそうな人通りの多い見晴らしのいいところ(大型バスなどの停車していない)で待ち、手を上げて大手のタクシー会社が通ったときに停めます。
 
注意点:銀色などのベタ塗りの無印タクシーは停めないでください。ネットでよく調べて、ビナサンやマイリンなどのきちんとしたタクシーを停めるようにしましょう。
また、大手タクシー会社によく似せた偽物もいるので要注意。
 
停めた後運転席近辺を見て運転手はネクタイをしているか、グーグルマップ等のナビは使えるか、メーターは点灯しているか、無線はついているか、運転手のIDなど何者かかがきちんと分かるものが掲示されているか等確認します。
わざとではないかもしれませんが、ナビが使えなくて目的地の近くまで行って道に迷ったり、遠回りする車もありますし、服装がいい加減な運転手はその後の全ての対応もいい加減なことが多いです。
もし停めた車が不安なら、絶対に乗らないで、適当に理由をつけてキャンセルして違うタクシーにします。カタギの真っ当なタクシーなら、こちらから停めたとはいえキャンセルしてもしつこく迫ることはないでしょう。むしろ運転手が道を知らず、目的地を聞いた後に行けないと向こうから断ることもあります。
先ほど停めるのは人通りの多い、と書いたのは、万一しつこく乗れと迫られた場合にどこかに逃げ込むためです。周りに誰もいなければ助けを呼ぶこともできませんからね。
タクシーの中は密室ですし、よほど旅慣れているか現地語がペラペラでない限り、基本的に運転手が乗車中乗車後と主導権を握ることになります。乗る前だけはこちらが有利ですので、直感で乗りたい車を選ぶようにしています。
でも、この方法でトラブルに遭ったことは今までないので比較的安全な方法の一つだと思います。
むしろ停まっている車にだけは乗らないようにしています。
まじめな運転手は走行中に顧客に止められるか無線で呼ばれるまで真面目に走ってるものです。
話がだいぶそれてしまいましたが、ベンタイン市場に無事到着したら、早速中に入ってみましょう!!
 

 

まっぷる ベトナム ホーチミン・ハノイ'18 (まっぷるマガジン)

まっぷる ベトナム ホーチミン・ハノイ'18 (まっぷるマガジン)

 

 

 

 

いざマーケットの中へ

最初はどこから入ろうか迷いますが、出入り自由でどこからでも入れます。
市場の中はほぼ正方形(地図で見ると長方形ですが、実際に歩くと正方形のような印象です)になっているので、あらかじめルートを決めておけば迷子になることはありませんが、通路がかなり狭く方向感覚がつかみにくくなることがあるので、もしも迷ったら一旦外に出て自分の居場所を確認すると良いでしょう。

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大まかにざっくりと内部を分けると、北の正面入り口付近に食品関係、中央に観光客向けの店舗がぎっしりと並ぶエリア、それにコの字を描くようにしてFixed Priceと書いてある定価のエリアが取り囲んでいます。正確な名称が分からないので、この記事では観光客エリア、定価エリアと呼ぶことにします。
 

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お勧めの回り方

是非、定価のエリアから見て回って下さい。通路の頭上にFixed Priceと定価販売エリアであることが掲げてありますし、店員さんも全員水色のポロシャツを着ているのですぐ分かります。
 

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定価販売なので、このエリアでは値切り交渉は一切不可能で、試しに聞いてみましたが『どんなにいい客でも、ここで安くするとクビになる』とのことでした。
では値切り交渉ができないのになぜお勧めなのか、理由は…
 

 

定価エリアの頭上にはこういうプレートが掲げられています

 

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1 底値だから

実は中心部の観光客向けの店でも全く同じ商品を売っていますが、ものによっては3倍〜4倍の価格で値札が付いています。
 
簡単に言うと、定価エリアで100円で売られている商品が、同じマーケット内を数分歩いた観光客向けのエリアでは300円〜400円、時には500円と書かれています。そこから値切り交渉をして半額の150円〜200円にするというわけです。でも、定価エリアではもともと100円なので、客がどんなに頑張って値切っても店側は利益が出る仕組みになっています
 
どちらのエリアでも全く同じ商品が全く同じパッケージに入れられて販売されているので、仕入先が同じなのか、もしくは観光客向けのエリアの店は定価エリアで仕入れて来るのでしょう。
 
ガイドブックでは、観光客エリアで【値切り交渉を楽しもう】といった書き方がされていますが、ちょっと補足します。
 
観光客エリアでは元々100円のものをだいたい300〜400円にしているので、先ほど書いたように、半額まで値切たとしても定価エリアで購入するより高くなります。
 
しかも、ベトナムドンの通貨単位に慣れていない観光客は、値札から半額にでもされると安くしてもらえた!と錯覚しがちです。
 
でも半額でも、数分先の定価エリアより高いんです…。
 
海外旅行の思い出プライスだと考えてそれでいいなら別ですが、騙されたと思って、どうか先に定価エリアで価格をざっと見た後に観光客エリアに入ってみて下さい。
 
きっと観光客エリアでは値切るのさえバカバカしくなります。
 

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しかも観光客エリアでは日本語の話せる日本人慣れしている売り子が多く、うまくいけば観光客が定価で買ってくれるのでかなり熱が入っています。
 
ちなみに、定価100円のものが仮に400円でも日本人の感覚ではまだ安いほうです。
京都やその他日本の観光地ではお土産品はもっと高いからだと思います。
 
例えば扇子1本が日本の観光地だと1000円から1500円はするでしょうか。ベトナムだと、定価エリアで200円くらいで、観光客エリアで3倍の600円の値が付いているとしましょう。そして売り子は600円を500円にすると言います。
安いと感じると思いますが、本当は定価でも200円、原価だとその7〜8割かそれ以下でしょう。
 
でも日本人は少し安くすれば本来の値段を知らないまま喜んで買って行くようで、こんないい商売はないんでしょうね。
 
観光客エリアの売り子の超絶的な売り方は記事の後半で書くことにします。
 
 

2店員さんが売る気がないから、しつこくされない

定価エリアをお勧めする理由は適正価格である以外に落ち着いて買い物ができるということにあります。
 

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観光客エリアは自営業の店舗らしく、販売が実績と収入に直結します。高く売れば売るほど、たくさん売れば売るほど手元にたくさんお金が入ります。なので商品も通路ギリギリまでぎっしり詰め込んであります。
 
それとは反対に定価エリアはみんなおそろいのポロシャツを着た従業員で、どれだけ売れても(売れなくても)給料は変わりません。そのため観光客エリアでは捕まえて離さない客も、定価エリアでは基本的にほったらかしです。当然「いらっしゃいませ」的な声かけなんて一切ありません。商品も売れなくても困らないので、無理にたくさん詰め込むことはなく、通路が広く確保されているのでスリや引ったくりみ遭う危険も少なくなります。
 
定価エリアでは客が通路を歩いていたり、商品をのぞき込んでいても、店員さんはたいてい座ってスマホをいじっているかご飯を食べているかおしゃべりしているかのどれかです。
 
こちらが商品を手にとって見始めると、ようやくめんどくさそうに立ち上がって近くにやってきます。日本人はこの接客方法に慣れていないので、私たちから見るとなんてやる気のない店員だと感じるかもしれませんが、これは東南アジアではごくごく普通のことなんです。
 

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僕は、店員が終始客にくっつき媚びへつらい平身到底してなんとか金を出させようとあの手この手を使う販売スタイルより、こちらの放ったらかしで売る気のない販売スタイルの方が落ち着いて買い物できるので好きです。

 

 
このほうが価格も信頼できます。『買いたいなら買えばいいさ、買わなくてもいつか誰かが買うだろうけど』といったスタンスの店の方が適正プライスであることが多いのを経験で知っているからかもしれません。ちなみにベトナムやタイではデパートでも同じ感じで、日本発の高島屋など以外は基本的に放ったらかしスタイルのデパートが多いです。
 
そういうわけで、定価エリアではゆっくりと買い物が楽しめるので、どうぞのんびりとお土産コーナーを楽しんでください。
 
 
 

観光客エリアの売り子の販売パターン

最後に観光客エリアの売り子の恐ろしいまでの強烈な売り方を買いておきます。
あまりに強烈だったので、僕は勉強のためにと思い2日続けて通ったこともあるくらいです。
 
 まず、通りかかった観光客には片っ端から声をかけます。見ていると地元のベトナム人には声かけしません。適正価格を知っているからでしょう。
 
観光客エリアも価格がべらぼうに高いことをのぞけば品揃えも豊富ですし、商品そのものも良いものがたくさんあります。誰でもふと立ち止まって見てみたくなります。
 
客が立ち止まると売り子の猛攻撃の開始です。
 

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もともと現地人ではなく観光客がターゲットなので、最初からベトナム語では話しかけません。
 
たいてい上手な日本語で『ありがとう〜』とか、『安いよ〜』などと言ってきます。
 
まだ何も買ってないのに『ありがとう〜』というのは不思議に思いますが、買ってもらった後にも使える便利なフレーズなので真っ先に覚えたのでしょう。
 
また、『安いよ〜』というセリフになぜかほぼすべての日本人が弱いのを彼女たち(売り子の9割は女性なので)はよく知っています。『安いよ〜』と言われると立ち止まる日本人が多く、連発すると、相手が本当に安いと思いこむ、ということを経験から学び取ったに違いありません。
 
本当は全然安くなくても…自信を持って安いと連呼されると暗示にかかってしまうんです。
 
さて、この『安いよ〜!』につられて立ち止まると、ちょっとやそっとでは捕まえて離しません。
 
すぐに質問攻めが始まります。
 
観光なのか仕事なのか、いつまでいるのか、好きな色は何色か、日本のどこから来たのか、何を探してるのか、お土産なのか、家族は何人いるのか…。
 
例えば日本にいる家族が何人か聞かれてつい、「なん人」と答えると、『じゃあ人数分買って帰らないとケンカになるね!(なるのか?!)と言い、次は家族構成を聞いて来ます。本当に日本語が上手です。
 
奥さんは?子供は??そして、奥さんにはコレがいい、子供はコレを喜ぶ等々勝手にセレクトし始めます。値段なんていちいち確認させる暇を与えません。
 
もしこちらが値札を見たり、高そうなそぶりをすると、例の『安いよ〜』『安いよ〜!』に加えて『高くないよ〜!』を連発します。しかも間近でそう言われ続けると、なんだかそんな気になってしまうので言葉というのは不思議なものです。
 
で、売り子が手に選んだ商品を、勝手に袋に詰めはじめるので、こうなったらもう買う流れに飲まれてしまいます。
 
電卓で素早く合計金額をカタカタ打ち込んで見せますが、さすがにこの流れで即買いする人はいないでしょう。そもそも家族の人数と構成等、世間話的なことを答えただけで、買うなんて一言も言ってないのですから。
 
こちらが悩んで、うーん…と言うと『じゃあ』と言って2割くらい引いた額を出され、それでも悩むと、『じゃあ幾らがイイ?』『幾らなら買ゥ?』と言いつつ電卓をグイッと目の前に差し出して値段を自分で打ち込むようにさせます。
しかも、その間にちゃっかり『あなたカッコいいね』などという買い物に関係のない不思議なセリフも挟んできます
まぁ実際かっこいいのでよく言われるのですが…
 
さて、仮にグイッと目の前に突き出された電卓に最初の半額の金額を打ち込んでも、定価エリアの販売価格より高いわけですから、客が半額を入力すれば売り子側はしめたものです。
『え〜、無理ダヨォ〜』と言って、半額よりちょっと高めの金額を入れ直して見せます。
 
だいたいこの辺りで元の表示価格から3割〜4割引きくらいになっているので、並の日本人なら、{あぁ、今日は安くしてもらえてラッキー。吾輩の値下げ交渉が上手かったからかな!?}などとと思ってポケットから財布を出すのですが、仮に納得せずに帰ろうとすると、必ず更なる値下げ交渉が始まります。
 
売り子側のほうから値下げした額を言わせるコツは、帰るそぶりを見せることです。こちらが帰ろうとしない限り、向こうから値段は下げようとしません。
 
ある程度の価格交渉をして、買う意思があることを示したうえで帰ろうとしてはじめて、半額あたりで販売しようとします。
 
(この日は市場の販売方法を学ぶためにあえて観光客エリアをみて回っていました)
 
僕は半額でもまだ定価エリアより高いことを知っているので、帰ろうとすると最終手段なのか、腕を掴んで『お願〜ィ!!』『お願ァィ!!』とまるでおもちゃ売り場のだだっ子のように連発します。
 
10代〜20代くらいの若手女子の売り子に腕を捕まえられてお願いを連発されて、とうとう買うに至った日本人はいったいどれほどいるんだろうなぁ〜としみじみ考えたものです。
 
こうなるともうキリがないので、また、さんざん値切り交渉をして何も買わないのもさすがに悪いかなと思い、お土産用に買うつもりだった箸を半額で買って、念のため価格の確認のために再び定価エリアに行ってみると、やはり半額に値下げしてもまだ定価エリアの方が安かった…。
 

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ちなみに先ほどの質問攻撃で、

好きな色は?というのに対して『〇〇色』と答えると、勝手にその色のものをそろえ始め
観光?仕事?というのに対して『仕事』と言うと、会社にお土産必要ネ!と言ってやはり勝手に選び始め
何を探しているのか?に対して『〇〇〇』と答えて、置いてないものだと、ベトナムはコレだよぉ〜!、日本人みんなコレ買って帰るよぉ〜!と、やはりやはり勝手に選び始めるのです。
つまり、質問にどのように答えたとしても商売が続けられるようにしてあるんですね。
しかも日本語で…
商売上手もここまでくると感心します(笑)
 
 

また、こういう信じがたいパターンも実際にありました。

まず、値札の付いていないお土産コーナーで商品を見ていると日本語のできる10代くらいの若手の売り子が近づいてきて電卓で価格を提示してきて、その価格はなんと定価エリアの約8倍!!(先に定価エリアを見ていたので分かっていました)で、幾らならイイですか?!などと価格交渉を始めます。
 
きっとそこからスタートして半額くらいにでもして売ろうと企んでたんだと思いますが、僕が鞄から定価エリアで買った同種の同じ価格ランクの商品を出して見せると、今度は奥からおばちゃんが堂々と出てきて
『コノ子、今日初めて入ッタ。値段シラナイ』
『ワタシここの社長、アナタ特別ネ。安くスル』
と言って、すかさずまだ買っていなかった別のものを勧めてきます。しかもこのセリフをワンパターンで3セットくらい繰り返しながら。。。
 

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僕の頭の中では、
   “ははぁ、最初に法外な金額を出しても、今日初めて入った新人っていうパターンにすれば日本人が怒らないってことを知ってるんだな。確かに日本ではよくある切り抜け方だけど、いったいどこでこんなかわし方を覚えたんだろう。しかも2人とも日本語がペラペラにしゃべれるのに、『今日入った』はさすがに無理があるだろう…。それにそもそも価格を知らないスタッフを値札のない売り場に立たせるのか?客がそのまま買ってったらどうするんだろう”
などという複数のツッコミが頭を駆け巡りましたが、これはこれとして1つのテクニックなんだと思うことにし、にや〜っと笑ってその場を後にしたのでありました。
 
 

本当に日本語と商売が上手な人が多いです。

 
それだけ、ここを訪れる日本人も多いということです。欧米人や中国人、韓国人も多く見かけますが、日本人もかなりの割合でお目にかかります。
 
合計何日か通いましたが、必ず複数の日本人のグループとすれ違いました。
老夫婦や若者のグループ、出張の会社員らしき数人…。
日本語で会話しながらすれ違うと、すぐ気付きます。一回もペンタン市場で日本人を見なかったことはただの一度もありませんでした。
 
いろんな外国人が訪れる中で、英語でもなく中国語でもなく、ましてや韓国語でもなく日本語が上手で、日本語で商売している売り子が多いのはなぜでしょうか。実際、ベトナムホーチミン市の中でもこのベンタイン市場に限っては英語はあまり通じません。
 
現地語のベトナム語を除けばまるで日本語が第二言語のような位置付けにあるかのごとく、日本語だけは堪能なようです。実際、英語や中国語で価格交渉している場面をほとんど見ません。
では、その心は…
答えはご想像にお任せしたいと思います。
 

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ベンタイン市場での写真について

ここベンタイン市場では、道路や通路から撮れるようなものは別として、店によって商品の写真撮影OKなところと、NGなところがあります。
 
僕は、ここに限らずマーケットではなるべく買う前にあらかじめ写真撮影の許可をもらうようにしています。そして許可をもらったら速やかにパパパっと撮ってから何か買います。
 
 
どうせ購入するのなら、買う前でも快くOKしてくれる店で商品を買いたいですし、許可してくれるところで撮りたいからです。
 
また、写真撮影OKの店もある中で、軒を連ねて写真禁止の店もあるとすれば、そこには何か知られたくない事情が…あるのかもしれません。
 
もちろん単に何も買わずに写真だけ撮って帰る客に、日々呆れてるだけかもしれませんが。
 
旅行客によっては何も言わずに写真を撮る人もいるでしょうし。
 
A店で写真を断られて、すぐ隣のB店では許可がもらえて、撮ってからなにか買う。その姿を先ほどのA店から見ていて、戻ってきてくれと呼ばれることもあります。もちろんそんなケチな店には二度と戻りませんけれど(笑)
 
 

最後に

さて、こんなふうにベンタイン市場内の価格差や販売方法を赤裸々に書くと、まるで観光客エリアは、ぼったくり集団なのか!?といった印象を受ける方もおいでかと思いますが、僕は不思議と最後には悪い印象が残りませんでした。
 
同じ市場の定価エリアよりはるかに高い金額で販売しているにも関わらず、です。
 
もちろん、価格というのは人が決めるので、全く同じものがかなりの高値で販売されることはよくあります。
例えば、海外では日本の食材〈日本産の醤油や味噌や海苔、漬物や梅干しなど〉は、日本のどこよりも高く、2倍かそれ以上の価格で販売されています。ただ、それは輸送費と関税がかかっているからで、それは納得もいきます。
 
ペンタン市場では、同じ市場内で場合によっては数倍の価格差があるので、普通なら立腹するところなのですが、なぜかそれほど嫌な気分にはならないのです。
 

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これは多分、先に定価エリアで買い物をしたので、あまり損をしなかったというのも理由の1つですが、それ以上に、観光客エリアで一生懸命に仕事をして生きる売り子の姿に圧倒されたからだと思います。
 
店主は売り上げに応じて儲かるが、雇われ売り子はそうでもないはずです。
出来高制なのか、時給なのかどんな給料システムになってっているのかは知る由もありませんが、とにかく皆必死なのです。
 
若くても、一生懸命に相手の国の言葉を使って、儲けを出す。
たとえ方法は多少セコくても、必死に仕事をする。
決して諦めない…。
まともに相手の目を見て真剣に会話する。
 
こんな生き方、働き方を実際に肌で感じたのが久しぶりだったからでしょうか。
 
日本の若者も日本流の方法で頑張っていると思いますが、東南アジアでは生きるエネルギーというか活気のようなものが、何か根本的に違うような気がしてなりません。
 
気を付けの姿勢で手を前に組んで丁寧な敬語で、『お客様…何をお探しでしょうか』と呼びかけられるより、雑ではあっても何か圧倒されて感心するものが確実にここにはあります。
 
何があっても生きることを決してしてあきらめず、自分のすべきことを必死でする。
ベンタイン市場はそんなアジアのたくましい人々の、生き抜く力を分けてもらえるような不思議なマーケットでもあると思います。
  

 

ホーチミン市ベンタイン市場にお越しの際は差し支えなければ、是非何かお土産を買っていただければと思います。
 
箸やしおりは50円〜100円未満で買えます。
 
このマーケットは作り手が直接販売する形式ではありませんが、その商品の多くは手作りの工芸品なので、内職でコツコツとそうした物作りをしておられるベトナムの方々の生活を間接的に支えることにもなります。
しかも品質はとても良いです。
 
また、いくら観光客エリアが高いとはいえ、ある程度値切ってもらえば空港価格よりは安いのではないかとと思います。
 
おしゃれな空港のレジで最後にまとめて事務的にお土産を買うよりも、たくましい市場で会話をしてベトナムっ子と触れ合いながら買い物をする方が、後々良い思い出になるのではないでしょうか◆