Apple TV+(アップルテレビプラス)とは
アップルテレビプラスとは、新しいiPhoneやiPadを買うと無料で1年ついてくる、アップル独自の動画配信サービス(VOD)だ。
アップルの製品を買うと、しばらくの間デバイス内の「お勧め」に表示される。加入を勧めるメールも届く。
オリジナルの番組もあるらしいし、1年も無料で見放題なら入っておこうかと迷うかもしれない。
あなたが加入を迷っている方もしくは加入したもののメリットがなさそうなことに気付いている方なら、この記事は必ず役に立つはず。
無料期間内であれば金銭的な損失はないとはいえ、うっかり解約し忘れるなど将来的なリスクはある。
アップルテレビプラスは、そのリスクを抱えてまで利用すべきサービスなのだろうか。
他の定額動画配信サイトと比較すると、その価値の差は一目瞭然だ。
人気の有料サービスである、アマゾンプライムビデオ、hulu、NETFLIXとを比較してみよう。
解約方法も写真を載せて解説する。
■■■ 目 次 ■■■
アップルテレビプラスと他の定額動画配信サービスを比較
月額料金・コンテンツ数・アプリに入れる場合のサイズ・その他の特徴をざっくり比較しよう。
ただし、価格などサービス側から明確に公開されている情報と、最新の見放題コンテンツ数など正確な数字が非公開の場合があるので注意されたい。非公開の情報については利用者の口コミなどから調べてみたので参考にしてほしい。
iPadやiPhoneなどのデバイスにアプリを入れて利用する場合は、ストレージ容量も気になるところなのでアプリサイズも調査した。アップルストア内で公開されているそれぞれの動画配信サービスのアプリの最低サイズ(初期の大きさ)であり、そこから動画をダウンロードした分だけ容量は大きくなる。
アップルテレビプラス
月額600円
デバイスの購入で1年間は無料で視聴可能
ただし、解約し忘れると自動的に有料プランとなり、料金が引き落とされる。
見放題以外に課金の有料動画あり
無料で見られる作品に対して、有料動画が多すぎる。
オリジナル作品を視聴できることが特徴、アップルの映像センスに惚れるなら価値はある(無料版には通常の劇場公開の映画はない)
日本語吹き替えが少なく、字幕映画が多い。
動画数は約30作品~(ドラマは1作品×10話ほど)
毎月新作が加わる予定
家族とアカウントを共有できる
ダウンロードしてオフライン再生が可能
アプリのサイズは非公開(アイパッドのストレージから確認すると6.6MBとわずか)
公式サイトはこちら
アマゾンプライムビデオ
月額500円
一年契約で4900円と割安になる(月額に換算すると408円)
半額になる学割プランあり
動画数は公式には非公開。ただし見放題の作品は1万本以上と言われている。見放題作品から、しばらくして有料コンテンツに変更されるものもあるので注意が必要。
(有料コンテンツは5万作以上)
ダウンロードしてオフライン再生が可能
アプリサイズは122.7MB~
プライム会員になれば、動画の視聴以外にも
200万曲が聞き放題のアマゾンミュージック、対象の本・雑誌・漫画が読み放題のプライムリーディング、アマゾン通販の送料無料オプション(ショップにより有料もあり)、無制限に写真を預けられるアマゾンフォトなど、アマゾンの様々な特典が利用可能だ。
公式サイトはこちら
hulu(フールー)
月額1026円
iTune Store決済で1050円(税込)
Huluストアで別途課金方式のサービスもあり
7万本以上の映画・ドラマが見放題
日本テレビが2014年に買収したので地上波ドラマに特に強い
アプリサイズは40.3MB~
公式サイトはこちら
NETFLIX(ネットフリックス)
月額990円~1980円
追加料金なし
無料期間無し
作品数は5000本以上
海外の映画が多い
国内で最多の利用者数
多数のオリジナル番組あり、huluとは異なりスポンサーのしがらみがなく自由な作品が多いことで定評がある。
アプリサイズは76.5MB~
公式サイトはこちら
定額の動画配信サービスの共通点と結論
アップルテレビプラスはコンテンツ数が圧倒的に少なく、自分の観たい作品があるかどうかがポイント。
子供向け、アニメ、国内ドラマや海外の映画など、それぞれのサービスごとに扱う動画の得意分野が異なる。
コンテンツ数ではネットフリックスはやや不利だが、多数の利用者がいることからハズレはないと思われる。
ネットフリックス以外は無料のあ試し期間があるので、観たい作品があるかどうかを実際に申し込んでみて無料期間内に確かたほうが良い。
アマゾンプライムビデオの年間契約でなければ月払いなので、短期間での乗り換えも可能。
アップルテレビプラス
作品数が他のサービスと比べると圧倒的に少なく、その中に自分の観たい作品があるかどうかがポイント。
ただし、参入してきて日も浅く、これから内容が充実していく可能性もある。
クオリティーには定評があるので無料期間内に視聴して引き続き見たければ継続。
その場合も無料期間の1年を過ぎる前に解約を検討する。
ダウンロードして外出先での視聴も可。
アプリのサイズは他のサービスと比べると最小なので、ダウンロードしなければデバイスの容量に負担にならない。
個人差もあると思うが、僕の場合はコンテンツに全く魅力を感じなかった。
アマゾンプライムビデオ
無料動画も充実し、古い映画も視聴できる。
途中解約できないが、年間契約にすれば料金は破格になる。
アプリサイズは他の動画配信サービスと比べると大きい。
アップルテレビプラスと同じくダウンロードしてオフラインでも視聴可能、しかもダウンロードサイズも選べるので、デバイスに余裕がない場合にも利用しやすい。
アマゾンプライムビデオを含むプライム会員になることで、他のサービスが利用できる。プライムフォトやミュージック、アマゾンで買い物する人にはさらにお得で、使い方によっては最高の恩恵がある。
Hulu
なんといっても作品の数が豊富。
日本テレビ系で他のサービスと比べると特にドラマにも強いので、連ドラが好きな人にはお勧め。
人気も高い。
NETFLIX
作品の数は決して多くなく、しかも無料のお試し期間がないにも関わらず多くの視聴者を獲得していることから、コンテンツ選びのセンスは良いと思われる。
量より質の定額動画配信サービスと言える。
月額も画質によって幾つかのプランから選べるので、まずは低価格のプランから試してみてもよい。
※2021年2月現在の情報です。料金やコンテンツ数など、定額動画配信サービスの内容は変更になる場合もあり、この情報については参考程度にしてください。事前に公式サイトなどから、よくお確かめの上ご利用下さい。
アップルテレビプラスのリスク
iPhoneかiPadなどのアップル機器の購入で1年間、そうでなくても7日間は無料で楽しめるので試してみるのもよいが、無料期間内に解約し忘れるとそのまま自動更新となる。
今後どれほど魅力的な作品が増えるかがポイントになるが、今の段階のアップルテレビプラスに毎月600円も支払うくらいなら、アマゾンプライムビデオの方がはるかにお得でコンテンツも多い。
無料トライアルの利用にもクレジットカード情報の入力が必要なので、加入者数の確保を急いでいることに加え、解約を忘れて放置するか手続きが面倒でズルズルと支払い続けるユーザーを狙うというアップル社側の狙いも垣間見える。
アップルテレビプラスの解約方法
無料期間の1日前までが、キャンセルに対応しているので不要ならそれまでに解約しておこう。
キャンセル方法を写真と一緒に説明する。
アップルテレビプラスのアプリのアカウントを開く
自分のアップルIDの下の「サブスクリプションの管理」をタップ(押す)。
ちなみにこの画面から再生履歴の消去もできる。
サブスクリプションの編集画面が出るので、赤い文字の「無料トライアルをキャンセルする」とタップ。
あとは流れに沿って手続きすれば完了。
他の動画配信サービスと比べると実に簡単だ。
定額動画配信サービス会社の中には解約方法が複雑で分かりにくく、露骨にユーザー離れを阻止しようとしているものもあるが、この辺りにはアップルの心遣いが見えなくもない。
一度キャンセルすると、残りの無料期間を再び利用することはできなくなる。
アップルテレビプラスの価値
アップルテレビプラスは普通に利用すると月額600円の有料サービスなので1年間で7200円。
3万円台のアイパッドを購入することで1年(7200円分)も無料で利用できるのだから、アップル社としては"おまけ"程度に考えているのかもしれないが、今後のコンテンツ拡大、特に日本語吹き替え作品の充実に期待したい。
ポリフェノール